State とは何か
今まで書いてきたコンポーネントは、「動的に変化」するものではありませんでした。つまり、一旦コードを書いて実行したら、その内容は「永久に同じまま」でした。
しかし実際のアプリケーションでは、表示する内容やスタイルが「動的に変化するもの」が多いでしょう。例えばニュースや天気情報を表示するアプリケーションでは、刻々と「変化する情報」を受け取って、React がそれに反応して表示する内容を「動的に更新する」わけです。
では今回は動的に変化するコンポーネントを書いていきます。
State = 状態 とは何か
これから State を持ったコンポーネント = Stateful Component を作っていきますが、その前に「State」とは一体なんなのか、水を例にとって考えてみます。
水は化学式で H2O と表記しますが、氷・水・蒸気と温度によって変化しますね。何がこの変化を規定しているのでしょうか?
そうです、温度です。温度が変化することで、H2O という物質の状態がそれに合わせて変化するわけです。
この H2O における「温度」が、まさに state = 状態です。一見、氷、水、蒸気と違うものに変化しているように思われますが、本質的には同じもので、変化しているのは「温度」という state だけなわけです。
React アプリケーションも、この変化する水と同じように考えることができます。本質的には同一のコンポーネントだが、内部の state の違いによって見た目や振る舞いが変化するわけです。
氷、水、蒸気に変化するコンポーネント
次のコードは温度によって氷、水、蒸気と表示が変化する React App です。Water コンポーネントが state に温度のための領域を持ち、これを変化させることで表示する内容とスタイルが変化します。
今までのコンポーネントと異なるのは「class」を用いていること、それから state を内部で持ち setState メソッドによって変更している点です。
では次のレッスンからこのアプリケーションについて説明していきます。
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